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25代引退の挨拶
こんばんは。お久しぶりです。Windnauts25代元広報担当の佐々木です。皆様、鳥人間コンテスト2025はご覧になられましたでしょうか。本大会をもって我々25代は引退しました。最後に、部員から引退の挨拶をいただきましたので、ぜひご覧ください。

<代表>

HPをご覧の皆様、いつも応援ありがとうございます。
先日の鳥人間コンテスト2025をもって、全体代表を退任いたしました、長田智亜葵です。
この1年間、学内外から様々な多くの温かいご支援をいただき、本当にありがとうございました。
「悪条件下で30km、好条件下で50km」を目標に掲げ、55名という史上類をみない大人数で始まった一年間は、鳥人間コンテストのルールの大幅な変更によるモチベーションの低下や人数増加による財政の逼迫や連携の困難さなどさまざまな壁がありました。
壁にぶつかるたびに、皆様から応援が財政的にも精神的にも部員にとって大きな支えとなっておりました。
本当にありがとうございました。

次に、私が代表として掲げていた一年間の目標について述べさせていただきます。代表としては、「安全意識の向上」と「チームの意識の統一」の二つを目標として掲げておりました。
一つ目について、これは前年度の部の状況に危機感を感じ、設定しておりました。創造工学センターの使用については、危険行為の認識という点で昨年よりも改善されたように感じています。また、試験飛行等の全体作業においては常に安全性の担保を最優先として執行代を中心に話し合いを重ね、部としての方向性を決めるという体制を作ることができたと考えております。
二つ目については、55人という大所帯のチームになったことをふまえ、設定しておりました。安全性やチームの方向性についての議論の中で異なる方向性を個々人が持つこともありましたが、それでも最終的には安全を第一にコンテストで記録を伸ばせるよう意思は統一できていたと考えております。
最後に、満足のいく機体を製作し、その機体で安全に試験飛行を重ね、琵琶湖で飛ばしたという私たちの一年間の活動は、皆様の支えがなくては実現できないものでした。重ねて感謝申し上げます。
今回のWindnautsの出した記録は応援してくださる皆様の期待に応えるものではなかったかもしれませんが、一年間部員総出で作ってきた機体とエンジンとしてトレーニングを重ねたパイロットの出来は素晴らしいものだったと考えております。
今回の飛行を経て収集したデータやパイロットの経験を糧として今後も後輩達は最高の機体を作っていくと思いますので、変わらずたくさんの応援をいただければ幸いです。
今後ともよろしくお願い致します。

最後に、苦楽を共にした25代の名前を記して引退の挨拶とさせていただきます。

パイロット   波戸陽太郎
全体設計    牛田悠太
全体代表    長田智亜葵

翼班      桑原陽太、佐々木順平、高橋寛人(会計)、長田智亜葵、中村想一郎
プロペラ班   飯島拓巳、佐藤理彩子、田尾育子
フェアリング班 數川晴生、越川亮、関根圭吾
コックピット班 カラム晶、猶木晴也、波戸陽太郎、水内琴乃
駆動班     嶋吉陸、菅原生瞳、富田尚浩、湯瀬茉莉恵
操舵班     牛田悠太、谷本崇賢、長尾仁
電装班     根岸豊、松田愛里、三浦優伽、山田竜雅


25代代表 長田智亜葵

<全体設計>

皆さんこんにちは。
25代全体設計を務めました牛田悠太と申します。
この度、7月27日に行われた鳥人間コンテストにて引退いたしました。ちなみにこの日は私の誕生日でもあり、最高の誕生日を迎えることができました。
 さて、引退挨拶ということで今年を軽く振り返ってみようと思います。今年を一言で表すと、「やるかやるかやるか」の一年だったといえると思います。まず、24代が引退してから初めの破壊試験では、1回目は失敗し、試験の翌日から磨き洗い、ケムリースから積層を始めたことを覚えています。このときに、1回目が失敗した原因が明確には分からず、かなり焦りを感じていました。しかし、引継ぎされたことを忠実に行うことで2回目の破壊試験は成功し、本番用の桁焼きに移ることができました。それからは、ひたすら磨き洗いをしてケムリース、積層、温度管理の日々でした。その中で、何度もフィルム積層やごみ積層をして、没を生んでしまい焦りもありましたが、一つ一つ対策を重ねていく中で最後の桁焼きをした2月付近では、私たちの中で桁焼きへの自信のようなものが生まれていた気がします。正直、睡眠時間を削られる桁焼きはきつかったですが、結果的に荷重試験には完璧なものを使うことができたので、それは良かったです。その中で、24代の先輩方には大変お世話になりました。特に設計の稲垣先輩には感謝しております。後輩たちにはこれを引き継いで、同じミスを繰り返さないようにしたいと思っております。
 荷重試験までの作業も順調に進み、荷重試験当日を無事に迎えることができました。前日まではあまり緊張していなかったのですが、その夜はやはり不安であまり寝れませんでした。1日目で翼が抜けないトラブルが起き2日目にベルト試験とワイヤー試験の両方を
するというスケジュールになり、終えられるかかなり不安でしたが、結局何事もなく終えられたので良かったです。また、いくら私たちの中では完璧だとはいえ、初めて主桁に飛行時の荷重をかけるのは緊張しました。途中で鳴った音にかなり敏感になってしまっていました。この時に、23代全体設計の小川さんが大丈夫と、声をかけてくれたことでかなり安心できました。
 その後は、駆動のシャフトの焼き直しが、なぜか発生しましたが、それ以外は何事もなくTFでした。1stGTFでは組み立ての途中で雨が降ってきてしまい、現役の皆には大変申し訳ないことをさせたと思っております。降水確率は20%だったので許してほしいです。
 KTFについては初めは天気が悪く、数を稼げるか不安でしたが結局5回できて、良かったと思います。内容自体も、毎回のフライトごとに反省をし、明確な改善点を出せたことで、全てのTFが有意義なものとなりました。今年のTFは過去を見ても、かなり質の高いものだったのではないでしょうか。KTF終盤は、ランナーの人たちは何をやっているか分からなかったかもしれませんが、機体の挙動の確認や、それに合わせた操舵のタイミング、量、出力の調整など細かい部分を詰めていくような段階に入っていたためだと思います。後輩たちに綺麗な実りのあるTFを見せられて良かったです。
 本番での話はテレビ放送を終えてから、OB会報などでご覧ください。
最後に、25代ではホームページの更新があまりなく、申し訳ありません。26代にはマメに更新するよう、伝えておきました。
最後に、現役の皆様には私のやるかやるかやるかのわがままに付き合ってもらって本当に感謝しています。1年間楽しかったです。
OBの皆様には初めから終わりまで強力なサポートをしていただき、ありがとうございました。26代にも引き続き変わらぬご支援ご鞭撻をぜひよろしくお願いいたします。
25代全体設計 牛田悠太

<パイロット>
 本年パイロットをしておりました波戸陽太郎です。

我々Windnauts25代は鳥人間コンテスト2025に出場し7.9kmを飛行したものの、目標としていた「好条件で50km悪条件で30km」は達成できませんでした。
原因について様々な方からご意見を頂いておりますが、挙がっています原因は現在、気流の影響、機体の不備、出力不足に大別できると思われます。反対に本年の成果としては、TFの質・量の充実、新技術の試作・導入、エンジンの質向上が挙げられるかと思います。以下それぞれについて少し述べます。

まず気流についてです。電装ログによると、前半の安定飛行中はエンジン出力も安定していますが、後半は瞬間的に高出力を記録しています。フライト中の記憶としても、本来の出力の2倍弱で1分程度、という短時間の高強度を必要とする場面が5回ほどありました。原因としては瞬間的な追い風が考えられます。機体は、追い風に入ると対気速度が下がり、揚力が低下します。浮き続けるためには追い風の分加速し、揚力を回復させる必要があります。しかし人力機というのはもともと、エンジンが出せるパワーと定常飛行に要するパワーにあまり差がない乗り物ですから、無理して加速すれば急速に体力を消耗します。また局所的に下降気流もあったのではないかとの意見もあります。乱れた風によってパワーを上下させなければいけなくなったことが、着水の直接的な原因と考えられます。
次に機体についてです。部員のほとんどが機体を作る側の人間ですから、他の論点(気流や飛び方)に比べて機体に対する理解のほうが深いために、ここに原因を求めがちかと思います。しかし、パイロットとしてフライト中に不自由を感じたことはなく、また着水の直接的な原因でもないように思います。
次に出力不足です。結果からまず。約2年間のトレーニングの結果、FTPは5.3kg/Wとなりました。次にこの2年間の出力推移を述べます。一般にWindnautsパイロットとして目指すべき数値とされる5.0kg/Wは、2年生の4月に達成しパイロット選挙の時点で部の目標(50km/30km)に現実感を与える選択肢として立候補することができました。10月頃までは1800km/月を目安に乗り出力もじわじわとしかし確実に伸びて行きましたが、冬にかけて降雪や閉山通行止めなどにより練習量が減少し出力もやや下降に転じました。パワーだけを見ると2年生の1年間は僅かな上昇に留まりましたが、この間に暑熱への順応練習、持久力の強化(3時間パワーの向上)、フライトシミュレータでの操縦練習を行い、単純なパワー以外の面で大きな成果を得た1年でした。しかし3年生を目前に控えた3/23、福岡から大阪へ山陽道走破の道中で熱中症をきっかけに体調を崩し、練習量、パワー共に大きく低下しました。回復には4月いっぱいを要したものの、5月は学業が忙しくないこともあり練習に集中できた結果、5月末には自己ベストを記録しました。しかしその後TFなどによりゆるやかに減少し本番を迎えることとなりました。反省としては、3月末の熱中症に気づかず続けて無理な練習を強行してしまったこと、3年生の春から夏にかけて練習とTFに集中しきれなかったことがあるかと思います。後輩たちには、無理をしすぎない調整を伝えたり、TF期間のサポートを充実させたりなどして、自分の経験を活かしていければと思います。

距離としてわかりやすい成果を遺せなかった本年ですが、準備は万全と呼べる1年だったと思います。
まずはTFです。設計がTF回数を重視する方針を示していた意図として、機体、エンジンともに学生最強と呼ぶにふさわしい近年のWindnautsにおいて、さらに好記録を目指すには操縦技術の向上が不可欠であるという点が挙げられます。私としても、パイロットの手引き(06年西脇パイロット)より「エンジンである以上に操縦者としての習熟が好記録において重要」との引き継ぎを重視しており、操縦技術の熟練を望んでいました。天候に恵まれないながらも5回の角田滑空所TFを行うことができました。加えて、各TF後にOBの皆様に撮影いただいたフライト映像を設計や設計OBやパイロットOBと1本1本見返し、反省点の洗い出しを行うことができました。ご助言頂いた西脇さん、桂さんありがとうございました。
次に新技術です。翼班による精度向上の新技術やプロペラ班による重量削減の施策も挙げられますが、ここでは自分も試作・強度試験・導入に関わったコクピ班による胴翼接合部のピン化を述べようと思います。従来の長い鉄ビスを用いる構造に対して、短いアルミピンを用いる新構造は、重量面の強みがあるものの強度に不安の残る構造でした。胴体と主翼をつなぐ重要部位なだけに、万一があってはいけないと慎重に3種の強度試験を行い、その全てで十分な強度が確認できたことから実機への導入に至りました。作業に際して、パイロットである私がトレーニングの合間にも作業できるよう、私以外ができる作業を進め、トレーニングに支障のでないよう短い時間で作業を完了できるよう計らってくれたカラムコクピ班長には、頭が上がりません。距離としてわかりやすい結果を遺せなかった本年ですが、新技術に臆することなく挑戦する姿勢を後代に示せた点で、今後のWindnautsの発展に貢献できる1年となることでしょう。
最後にエンジンの質向上です。上にも書きました通り、私は本番から約1年前、既にWindnautsエンジンとして目指すべき数値に達していました。トレーニング面でお世話になった21年久保パイロットより「5.0W/kg以上は単純なパワー上げより、状況に応じてパワーを変化させられる、といった質的な向上を目指すべき」との助言に従い、2年生の間は主に持久力強化や高強度、暑熱環境でのトレーニングを行いました。結果としては風に阻まれトレーニングの成果を発揮する前の着水となってしまったものの、パワーから言えば42.195kmを飛び切ると自信を持って言えるレベルの脚を準備することができました。

好条件で50km悪条件で30km、掲げた目標に見合う機体とエンジンと操縦とを持って臨んだ琵琶湖には、まだ見ぬ風がありました。過去人力機で、下降気流をこれほどはっきり捉えた事例はない、と言われます。他のあらゆる要因(機体不備、暑熱、操縦ミスなど鳥コンでの着水に至りがちな要因)が排除され、またフライトログが完全に残せたことで、詳細な解析と、これまでの理解から一歩進んだ琵琶湖の風に対する対策を後代に遺すことができました。自らの代で結果を残すことに勝ることなどありませんが、後輩たちが我々のフライトと我々の1年を糧にして、いつか琵琶湖の風に勝ってくれることを願い、引退挨拶とします。最後にこの1年間Windnautsをご支援くださった皆様、そして最高の機体を作ってくれた部員に感謝申し上げます。ありがとう。


Windnauts25代 パイロット 波戸陽太郎

<翼>
 OBを始め支援してくださった皆様、日頃より大変お世話になっております、25代翼班長を務めておりました中村想一郎です。
今年は25代、26代ともに5人と過去の代に比べて非常に多い人数で一年間作業をしてまいりました。今年度も辞める班員が一人もおらず、その点は非常に良かったのではないかと思います。一方で、1stKTFにおいてIWのリアマウントが剥離するというトラブルもありました。そんな中でも、自分についてきてくれた同期と後輩には本当に感謝しかありません。特に、どんなに作業がつらくても長くても作業し続けてくれ、自分の無茶ぶりにも対応してくれた同期の、桑原、ちあき、順平、寛人には感謝してもしきれません。
25代では、新しく取り入れたこととしては23代以来となるカーボンリブの復活、IW,MW,OWのリブ立ての方法の変更、EOWのリブ立ての方法の変更であります。鳥人間コンテスト2024での端リブのフィルムテンションにおける大幅な変形の抑制、そして僕個人の好みがカーボンリブであったことから、25代では2代ぶりにカーボンリブを復活させました。しかし、肉抜きしたことによる接着面積の低下からか部分的に剥離してしまい、フィルムテンションによりカーボンリブの曲げ剛性が低下し変形してしまう部分もありました。また、リブ立てにおいては今まではリングとリブの固定を針4本で固定していました。しかし、リブキャップ2次を行う際に前縁先端を見てみると、本来あるべき場所と大きくずれていました。また、リブキャップ1次では後縁先端をどう頑張ってもあわせることは出来なく、あきらめていることがありました。この原因は、針で固定することにあるのではないかと考えました。針で固定してはいるものの、スチノリの粘性により戻っているのではないかと考えたわけです。そのため、アルテコFS800と呼ばれる発泡材料用の瞬間接着剤を用いて仮固定し、本固定はスチノリで行うこととしました。その結果、リブキャップ一次で合わずに諦めたリブは0本、二次においては初期でずれたとしても最大で線2本分となり、明らかな精度の向上が見られました。最後に、EOWのリブ立てに関してですが、24代のEOWの後縁先端が上面方向に曲がってしまい、本来は存在しない逆キャンバーが存在してしまったことがありました。この原因を突き止めるべく、翼TPにてEOWも製作してみました。その結果、桁がたわんでいるにもかかわらず、桁がたわんでないと仮定して、リブ立てをしているため本来の迎角から外れた迎角でリブ立てをしていて、後縁先端が本来よりも大きくずれているのに、桁がたわんでいないと仮定してリブキャップ一次をおこない、無理矢理後縁先端を合わせようとしたため、逆キャンバーが誕生してしまったという結論に至りました。そのため、25代では、リブジグに沿ってリブに後縁補強板とリブキャップを3次まで取り付けた後にリブを通して、後縁先端と前縁先端に糸を張った状態で、前縁側と後縁側の糸からのずれを同じくらいにするという方法でリブ立てを行い、桁のたわみに合わせて迎角を固定しようとしました。しかし、手間が多くまた、どのくらいの位置で固定するかの基準は各リブによって異なる、そもそもリブキャップが精度よくついているかの判断ができない等のことから確実に精度の向上につながっているとの断言はできませんが、逆キャンバー自体はなくなったので見た目はよくなったと思います。
26代は、25代で失敗していたところも25代で成功したことも土台にしてさらにより良い翼を作れるように、一年間考え続けて行ってほしいと思います。また、できる限り最大限のサポートをしていきたいと考えていますので、少しでも不安を感じたりわからなくなったらすぐに連絡してほしいと思います。僕らよりもより良い機体を作れることを期待しているので頑張ってください!
最後にはなりましたが、一年間支えて下さったOBや支援してくださった皆様、本当にありがとうございました。

Windnauts25代 中村想一郎

<プロペラ>
 日頃よりお世話になっております。25代プロペラ班班長を務めました、佐藤理彩子です。OBの皆様をはじめ、お力添えをいただいた企業様、活動を応援してくれた家族、Windnautsに関わってくださったすべての方々に心より感謝申し上げます。まず、先日の鳥人間コンテストでは、大きな事故や体調不良等なく無事に機体を飛ばすことができて満足しています。目標としていた結果には及びませんでしたが、学びの多いフライトになったと思います。26代以降の皆さんには、この知見をぜひ自分たちのものにしていってほしいと期待しています。
 さて、25代のプロペラ班では、代替わりしてから11月まではカーボンペラの試作に取り組みました。コア材を今までのバルサ材から発泡系の素材であるロハセル材に変更し、軽量化を目指しました。その結果、バルサペラに比べて約160gの軽量化に成功しました。バルサペラの製作が終わってから、カーボンペラのペラチップ製作と表面加工も行い、本番で運用できる形まで仕上げることができました。しかし、4月に行った回転試験では設計ミスが原因で破壊されてしまったので、実用化はもう少し先になりそうです。25代ではTFでの運用を目指していたので、その点は残念でした。ただ、コア材の変更自体に問題はなく表面加工も行うことができたので、25代としては試作の進展はあったと自負しています。カーボンペラの製作は多額のお金と時間をつぎ込んで進めていることの1つなので、焦りは禁物ですができるだけ早く形になるといいと思います。
 12月からは本番用のバルサペラの製作を行いました。今年は人数も増え、25代3人、26代3人の計6人での活動でした。班長としての個人的な課題だったのが、人数の増加による引継ぎの甘さです。昨年までは全員が毎日作業に参加していましたが、今年からはシフト制にしました。理由は場所不足と作業の負担軽減です。シフト制に変更しても十分な引継ぎができるよう、進捗状況をカレンダーと写真の両方で記録したり、1つの作業を2人以上に教えたりするよう意識して実践しました。また、今まで口伝だった部分を文章にしてまとめ、マニュアル化したことは良かったと思っています。バルサペラの製作が本格化する春休み、最初の段階で非常に不運な事故(角度調整台ボツ)があり、製作が予定より2週間遅れてしまいました。この遅れを取り戻すために、班員の皆さんには大変な労力と時間を割いていただくことになりました。皆さんのフィジカルの強さに頼りきった計画を立てましたが、文句1つ言わずに(1つくらいは言っていたかもしれませんが)ついてきてくれて、感謝しかありません。どんなに多忙でも、先述の通り引継ぎがおろそかにならないよう心がけました。私はやれることはやったと感じていますが、果たして十分だったかどうかは26代にしか評価できません。26代以降の皆さんは、人数が多いのが当たり前です。Windnautsの強みである技術の継承と新しい製作の両立は難しいと思いますが、時に慎重に、時に挑戦的に進めていってほしいと思います。これからもずっと応援しています。また、カーボンペラ・バルサペラの両方で、ペラ班の先輩には何度も相談に乗っていただき、急な呼び出しにも対応していただきました。本当にありがとうございました。部を引退した今、先輩方にしていただいたことを今度は自分たちがする番だと思いを新たにしています。
 最後になりますが、今年度もたくさんのご支援本当にありがとうございました。今後とも引き続きWindnautsのご支援、ご声援のほどよろしくお願いいたします。

25代プロペラ班班長 佐藤理彩子

<フェアリング>
 ブログをご覧いただきありがとうございます。25代フェアリング班長を務めました、関根圭吾です。この場をお借りして、ありのままの思いを綴る形で、私自身のこの1年を振り返らせていただきます。
端的にこの1年間を言葉にすると、とても辛い1年でした。班作業でも桁焼きでも思うようにいかないことが多く、先の見えない不安にずっと包まれているような感覚がありました。何をどう頑張れば正解なのか分からず、気づけば空回りして、いろいろな人に迷惑をかけたようなことも多くあったように思います。正直に言うと、何度も途中で投げ出したくなる瞬間がありました。引退した今となって振り返っても、きれいに整理できる言葉は見つかりません。ぼんやりとしたまま残っている感じが、この1年そのものを表しているように感じています。そんな中でも、横で同じように悩んだり、時には笑ったりしてくれる仲間がいたことは確かです。その存在に支えられてなんとかここまで来ることができました。大会本番では思うような結果とはなりませんでしたが、共に過ごした日々や積み重ねてきた努力は、確かに私の中に刻まれています。きっと、この先もふとした瞬間に思い出すものになるのだろう、そんな風に感じています。この一年の出来事や経験は、自分にとってかけがえのないものでした。苦楽を共にした同期や、ついてきてくれた後輩には感謝の気持ちでいっぱいです。恥ずかしさのために面と向かっては言えてませんが、改めてありがとう。
最後にはなりますが、この1年間我々Windnautsをご支援、ご声援くださった皆様に感謝を申し上げます。今年は期待にこたえられるような結果とはなりませんでしたが、来年以降も引き続き温かいご支援、ご声援をよろしくお願いいたします。

<コックピット>
 OB並びに支援してくださる皆様、平素より大変お世話になっております。Windnauts25代コックピット班長を務めましたカラム晶です。ここまでの活動を進めるにあたり、OBの皆様や関係者の皆様には多大なるご支援とご指導を賜りました。おかげさまで知識や経験の乏しかった私でもコックピットを無事に完成させることができました。
 25代コックピット班は、CWの新型構造導入に最も力を入れました。従来、翼胴間の接合にはボルトをダブルナットで固定する方法が採用されていました。しかし、この締結方法では、トルク管理が困難であり、ボルトの重量にも問題があると感じていました。そこで、翼胴間の接合方法をピン方式へと変更いたしました。結果として、大リングの構造が3.5 mmプレート1枚から、2 mmプレート2枚へとなり、剛性が向上したのに加え、翼側のCWM全体をみてもバルササンドの大リングよりもさらに20 gほどの軽量化に成功しトルク管理の問題も解決しました。また、新型構造導入に伴い、翼胴間接合の引張試験、ねじり試験、待機時試験を実施し安全性を検証しました。引張試験では片側の大リング・おにぎり構造で安全率1.5倍に相当する105 kgfまで耐える結果が得られ、待機時試験ではIWを接合しモーメントの計算上2Gまで耐えることを確認しました。ねじり試験については、ブレーシングやFWMがない状態であり正確な計算は困難だったため、従来のCWを用いて、両者を比較する形で試験を実施しました。また、ねじり試験は前例がなかったため、試験方法の検討にも苦戦しましたが、φ120のマンドレルがはめてあるMBとCWを接合し、CWを固定した状態でマンドレルにモーメントをかけることで試験を行いました。すべての試験で安全性を確認することができ、無事に本番まで問題なく運用することができました。また、この成果は、多くの方々の支えがあってこそ実現できたものです。ピンの設計・強度試験・製作方法についてはOB並びに関係者の皆様から多くのご指導をいただきました。細かな要望に応えてピン製作を担当してくれた駆動班、強度評価や製作方法を共に考えてくれた全体設計およびコックピット班員にも深く感謝しています。実装に至るまでかなりつらいときもありましたが、それ以上にここまでやり切れたことに喜びを感じており、ものづくりの楽しさを知る貴重な経験となりました。
 もう一つこだわった点としては、大相貫で使用する水平台にアルミフレームを導入したことです。今までの水平台は折り畳み机を二枚使用し、紙を挟むことで水平を作っていましたが、衝撃で水平が崩れやすく、水平出しにも多くの時間を要していました。そこで25代では水平台にアルミフレームを導入し、従来よりも数時間単位で作業時間を短縮でき、精度も向上しました。アルミフレームでは紙を挟む必要がなくなり、足のアジャスターボルトを回すだけで水平を作ることができました。このことにより治具の固定など水平出し以外のことに集中できるようになり、結果として全体的に良いクオリティのコックピットができたと自負しております。
 ピンやアルミフレームの導入など、25代コックピット班では新技術を取り入れつつこれまでの作業の見直しとさらなる精度向上を追求することができました。山あり谷ありの怒涛の一年でしたが、本当に楽しかったです。
 最後になりますが、改めてこの一年を支えてくださったOBの皆様並びに支援してくださる皆様に感謝申しあげます。来年以降も変わらぬご支援のほどよろしくお願いいたします。
Windnauts25代コックピット班長カラム晶

<駆動>
 日頃よりお世話になっております。25代駆動班長を務めました湯瀬茉莉恵です。1年間を通して25代の活動を応援し、支えてくださった皆さま本当にありがとうございました。今年は優勝こそ叶わなかったものの、琵琶湖のプラホ上から自分たちが作り上げた機体が飛ぶ瞬間を見ることができ本当に嬉しかったです。
 執行代になった当初は分からない作業も多く、無事に機体を完成させることができるか不安でした。また今年度の駆動班は25代4人、26代4人と例年よりも人数が多く、26代への作業内容の伝え方や、8人での作業分担をに悩むこともありました。それでも、歴代の先輩方が残してくださった引き継ぎ書や直接サポートしに来てくださった先輩方のおかげで、8人で作業を分担し精度の高いパーツ製作を行うことができたと思います。
本来であればこの人数を生かして新技術構築にも挑戦したかったのですが、実際には他のチームとの意見交換や意見出しにとどまってしまったのが心残りです。コロナの影響で失われていた技術がここ数年の先輩方のおかげで取り戻すことができ、引き継ぎ書なども充実させていただいたおかげで、今年度の駆動班は作業ミスによる2週間ほどの遅れはあったものの、かなりスムーズに金属パーツやシャフトなどの加工を行うことができたと思います。この安定した状況にとどまるのではなく、少しでも軽量化や駆動効率の向上につながるように今後数年かけてまた新技術の構築に挑戦してほしいなと思います。
 25代駆動班としては、シムリングを用いたギアボックスの精密な調整に取り組みました。異音をなくし、駆動効率を向上させることを目標に、TFごとに気温に合わせて0.01mm単位でシムリングを調整しました。また、ベアリングをシールド付きのものに変更したり、機体を飛ばす直前までギアボックスをコロナで覆ったり、一見当たり前のように思えることを1つ1つ確実に行ったことで駆動効率の向上につなげることができました。
 活動を振り返ると、自分の不器用さが原因で作業がうまくいかなかったり、深夜の桁焼やTFがあったりして大変なこともたくさんありました。それでも駆動班をはじめとして同期や後輩に助けてもらいながら活動を続けることができ、この部活に入って2年半やってきたことに後悔はありません。最後に自分たちの機体が飛ぶ姿を見られて、本当にこのメンバーで頑張ってきてよかったと思います。
 最後になりますが、改めまして25代の活動を支えてくださった皆さま、ありがとうございました。今後ともWindnautsの活動へのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

<操舵>
 ブログをご覧の皆様、 25代操舵班パートリーダーの長尾仁です。
初めに、OBの方々には機体製作やTF、鳥人間コンテスト本番等の様々な場面で多大なるご協力を頂いたことに感謝申し上げます。
さて、今年度の操舵班の作業について報告させて頂きます。 今年度は25代3人に加えて26代4人が操舵班に配属されたので、例年よりも人員面での余裕があると思っていました。 そのため、 ワイヤーを締結するターンバックルの自作や新型操縦桿など多くの新しい事に挑戦していこうと当初は思っていました。 しかし、 いざ作業が始まると思う様に作業が進まなかったり、 連日レポートに追われたりと新しい事にかけられる時間が非常に少なくなってしまいました。 その中でも可能な限り新技術の研究に時間をかけて、 自作ターンバックルに関しては試作品を作り強度試験を行う一歩手前まで到達しました。 新型操縦桿に関しては取り組むまでに至りませんでした。 作業を手際良く行うことができなかった事を反省するとともに、 これは自作部品の強度試験と合わせて後輩たちに託そうと思います。
 また、 機体製作では新しいことに挑戦する事と同様に、 例年通りの事を確実に行うことも重要だと思います。 今年度のTF・大会本番で起こった操舵トラブルは、 TFでボルトが抜けて操縦桿が外れたトラブル(その場で修復)が一件とトラブルが大変少なく運用することができました。 これはひとえに日々の機体製作・TFでの運用が確実に行えていたからだと考えております。 今年度の操舵班を自画自賛するとしたらこの点を挙げさせていただきます。
 そして、 今年度の操縦桿に関しては23代の滑らかに動く操縦桿と24代の軽量化された操縦桿のバランスを取ったものを製作することを目標にしていました。 具体的には、 操縦桿に用いるパイプを部分的に自分たちで焼いた桁を使うことで実現しようとしていました。 その結果目標を達成できたので、 過去2代分の操縦桿の設計思想を引き継いで後輩たちにそのまとまった形を見せるという事ができたことは非常に良かったと思います。
 最後にはなりますが、 25代の機体が琵琶湖の空を飛ぶことができたのは現役全員とOBの方々、 我々の活動を支援してくださる全ての方々のおかげでございます。 ありがとうございました。

<電装>
 OBならびに支援してくださる皆様、お世話になっております。25代電装班長を務めました山田竜雅です。まずは、今年度の機体製作から鳥人間コンテスト本番まで、多くのご支援をいただき、本当にありがとうございました。
25代の電装班は、26代と合わせて6人という比較的大所帯で活動し、いろいろなことに挑戦できた1年でした。Androidアプリの刷新、ピトー管の実装、デジタル簡易無線機の導入など、新しいことにも積極的に取り組み、これまでの成果をさらに発展させられたと感じています。本番では、ほとんどの計器がしっかり作動し、得られたフライトデータを飛行解析にも活用できました。来年度以降も、これまでOBの皆様や私たちが積み上げてきたものをさらに進化させ、より安定したフライトデータの取得やパイロットへの確実な情報伝達を目指してくれるはずです。
最後になりますが、こうして活動できたのは、OBならびに支援してくださる皆様のサポートあってこそです。改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。


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25代就任の挨拶
こんにちは。Windnauts25代広報担当の佐々木と申します。25代が執行代となってから早くも2か月が経過しました。作業場の大掃除から始まり、桁焼きや各班の試作パーツ作成に加え、仙台市科学館でのイベント開催など、盛り沢山の夏休みでした。9/10に行われた破壊試験(2回目)も無事成功し、本番用の桁を作成を続ける日々です。成功と失敗を繰り返しているような現状ではありますが、部員一同来年の鳥人間コンテストに向けて精一杯頑張っています。
さて、本記事では25代の3役(代表、全体設計、パイロット)および各班班長の就任挨拶および今年度の目標を発表させていただきます。

<代表>
 ブログをご覧の皆様、お世話になっております。この度、25代の代表を務めさせていただくことになりました、長田智亜葵と申します。
日頃より幣部への温かいご支援を頂きありがとうございます。
初めに、今のチームの状況からお伝えさせていただきます。今年は執行代である25代が26名、26代が29名の計55名という近年稀にみる大所帯でのスタートとなりました。windnautsの学内外での知名度の高まりとそれを支える先輩方の残してくださったものの大きさをひしひしと感じております。
25代は設計の牛田が掲げている「悪条件下で30km、好条件下で50km」という目標を全員で共有しております。また、昨年の学生記録更新を25代の多くが生で見ていたため、学生記録更新への思いも各々が強く持っており、各班がより良い機体を作れるよう改善点を探し、試作などを行っております。
次に、私個人の代表としての一年間の目標を述べさせていただきます。代表としては、「安全意識の向上」と「チームの意識の統一」の二つを目標として動いていきたいと考えております。一つ目についてですが、昨年度は創造工学センターにおいて危険行為や注意不十分によるヒヤリハットが複数回起き、話し合いの場を設けるという出来事がありました。windnautsではコロナ禍で活動できない期間があったこともありTFなどでの大きな事故を知る現役部員や在校しているOBの方がほとんどいません。チームとしてより良い記録やそのための早期ロールアウトを目指す過程で作業進捗を優先し、安全意識がおろそかになっているように感じております。今一度、自分たちが扱っている機械や薬品の危険性を認識し、チーム全員が安全意識を持てるようなルール作りを行っていきたいと考えております。また、部員が増加する一方で過去の機体の一部を引き継ぎのために残すため、作業スペースは狭くなっていっております。機体にとっても製作側にとっても安全な作業環境を確保するため様々な方法を模索していきたいと考えております。二つ目についてですが、55名という大所帯のチームになり、部活への考え方、取り組み方も人それぞれです。そのすべてを把握することは非常に難しいですが、部員が現状に不満を感じた時にはそれを表明し、話し合うことで改善できるような環境づくりに努めたいと考えております。大人数のチームは全員が同じ方向を向けばその数に比例する力を発揮できると思いますが、その一方で違う方向を向いていることに気づけないまま進み続ければ発揮できる力は人数に反比例していくと思います。人数の大幅な増加という変化を強みに変えられるよう副代表とも協力しながらチームを運営していけたらと思います。
最後に、私たち25代は学生記録更新や、自分たちの作った機体が優勝するところを目にし、ポジティブなイメージを強く持てている代です。また、学内外から様々な形で多くのご支援を頂き、コロナによる制約もなく活動できる恵まれた代であると考えております。これらはひとえに技術の継承を行い、圧倒的な記録や感動を与えるフライトを広く見せてくださったOBの皆様のおかげです。OBの皆様が作ってくださったwindnautsのもつ伝統を受け継ぎ発展させられるよう現役部員一同全力を尽くしますので、温かく見守り、ご支援いただければ幸いです。一年間、部員が、円滑に安全に作業ができるよう全力を尽くして取り組む所存です。今後とも何卒よろしくお願い致します。
25代代表 長田智亜葵

<全体設計>
 25代全体設計の牛田悠太と申します。これから1年間よろしくお願いいたします。
まず、24代のフライトはとても素晴らしいものでした。製作者の一人として誇りに思っています。また、24代の先輩方の、最後まで折れずに走り抜ける姿を見て私もやらねばと奮起されております。本当にお疲れ様でした。
さて、今年の機体コンセプトは好条件で50 km、悪条件で30 km飛ばせる機体となります。先輩方を見ると欲張りのような気もしますが、好条件ではピッチアップで体力を温存し、悪条件ではダウンピッチで風を切り抜けること十分に可能だと考えました。来年のTFでは従来のメニューに加え、アップトリムとダウントリムの飛行の習熟を目指していこうと考えております。そのためには早期のTF開始が必須ですので、製作に遅れが出ないようスケジューリングや設計を進めていく所存です。設計では、ガストロードやダイバージェンスの計算を入念に行いフライトエンベロープを作ることで安全性を確保します。
製作に関しては、まず作業場の整理整頓を掲げていこうと思います。製作を指揮するものとして、整理整頓、掃除は集中できる環境の確保による製作精度の向上を狙って積極的に声をかけていきます。
今年のパイロットはこのままいけば、とても強いエンジンになる算段です。それに加えて早期ロールアウトによるTF回数の増加を加えて、調子を万全にして本番にのぞませることができるでしょう。そのため、設計に関しては従来と大きな変更はせず、歴代の設計を統合、洗練させていく形で進めていければと考えております。機体速度は7.2 m/sで使用翼型はFX76-MP-140とDAE-21の混合又は、DAE-21を内翼に、そこからDAE-31、DAE-41のcamberを修正したものを用いようと考えております。
また、接合部に関しては翼班長と相談の上、去年はIWとMWの接合部にウレタン接合部を導入しましたが、問題なさそうであれば主翼の全ての接合部で導入しようかと考えております。
 次に翼胴マウントの接合方法について、今まではM8のボルトを一本通して止めていましたが、ボルトの重量が大きいため、分割してピン2本による接合を模索しております。Team’f’様のTFに伺いお話を伺う予定ですが、先日主翼側のプレートを2枚にして胴体側のプレートを挟み込む形に変更し、2本のボルト締結のピンによる接合により、軽量化を狙います。
 従来の製作と新規技術導入において、OBの方々に頼らせていただくことが多々あると思いますが、ぜひお応えいただければ幸いです。
 そして、全体設計としては体を壊さずに一年間走り抜けることが何よりも重要なので、タスクをため込まないようにすること、報連相を少し過剰なくらいに行うことを意識して頑張ってまいります。よろしくお願いいたします。

<パイロット>
 25代パイロットの波戸です。

ここ数年のWindnautsのフライトは、風に恵まれ安定したフライトが続いています。3年連続の旋回成功という好成績、来年のさらなる記録への期待、と考えれば大変な役目を背負ってしまったように感じます。しかし裏を返せば、私にはどのチームより多くの情報があるということですから、これほど頼もしいものはありません。3年間で100km以上のフライト、5度の旋回という先輩たちが残したノウハウをしっかりと吸収し、来年のフライトに繋げたいです。

このブログをご覧の皆様の多くは鳥人間関係者でしょうから改めて言うほどでもありませんが、Windnautsの好成績はすばらしい機体によるところが大きいです。妥協のない精度、出力にすれば1Wにも満たない軽量化の積み重ねを、1年間労力を惜しまず続けてくれる設計製作陣及び技術を伝えてきてくださったOBの皆様に、今一度感謝申しあげます。

次にエンジンとしての活動を少し述べます。これまでの1年間は、持久力の強化を主軸として、暑熱対策、補給の最適化を主に行いました。これからの1年間は、出力上げ、ペダリングの安定化を主に行う予定です。それぞれ具体的に行ったことと成果を書きます。持久力については、ロングライドを重点的に行い、3時間パワーが現在3.7W/kg程度となっています。本番までに4.0を目指します。暑熱対策については、九州や閉め切った部屋でのトレーニングを行い、体温を超えるような気温の中でもパフォーマンスの低下が最低限になるようにしました。体にかける水の量と飲む水の量を正確に把握することが今後の課題です。昨年のフライトにてパイロットの脚が攣ったことが距離に大きく影響しました。エネルギーだけでなく、ミネラルの補給を意識的に行い、トレーニング中に攣ることがほとんどなくなりました。出力上げについては、OBパイロットや他大学の強いパイロットとライドを行い、効率よくトレーニングを進めていきます。ペダリングの安定化については、低トルク高ケイデンスをローラーで行い、一周を通して一定のトルクをかける練習を行います。揺らぎのあるペダリングのままではペラや駆動に負担がかかるので、TFまでに改善を目指します。

機体を作る25・26代、ご支援いただいているOBの皆様、そして応援してくださっている皆様の期待に応えられるよう全力でペダルを回しますので、これから1年間よろしくお願いします。

Windnauts25P 波戸陽太郎

<翼>
 この度25代翼班長を務めることとなりました中村想一郎です。今年の翼班は1,2年生合わせて10人という珍しく人数の多い代となりましたが、それを生かして、僕らの代の目標である後縁精度の向上にこだわった上での、早期ロールアウト・荷重試験前のリブキャップ取り付けを目指して一年間活動していきたいと思います。一方で、翼端におけるリブの変形をおさえるために、23代でのみ導入されていたカーボンリブを改良し導入することにも挑戦していこうと思います。さらに、どのようにしたら精度を向上させることができるのか、効率良く作業していくためにはどうしていけばいいのかを一年間考え続け、議論し続けていく代を作っていこうと思います。
話は変わりますが、大会2連覇・学生4連覇がかかっており、作業やチェックをするごとに未熟であることを実感し、ひしひしとプレッシャーを感じております。しかし、そのプレッシャーをばねにして全力で頑張ってまいりますので、応援よろしくお願いします。

Windnauts25代翼班長 中村想一郎

<プロペラ>
 25代プロペラ班班長になりました、佐藤理彩子です。24代が引退する寂しさと執行代になる不安はありますが、これまでの先輩方が鳥人間コンテストで残した素晴らしい記録を越えていけるよう、部員一丸となって頑張りたいと思います。
今年のプロペラ班では、年内はカーボン製プロペラの試作を行い、その後バルサ製の本番用プロペラの制作に移る予定です。23代、24代のノウハウを引き継ぎ、先輩方の協力を仰ぎながら、カーボン製プロペラ実装に向けて取り組んでいく所存です。今年度の目標はカーボン製プロペラを飛行試験で使用することです。また、今年度は人数が増えたこともあり、制作技術の引継ぎには今まで以上に注力していく必要があると考えています。少数精鋭の作業形態からの転換期である今、大人数でも高いクオリティーで制作できるよう努力します。
最後になりますが、OB・OGをはじめ、日頃よりWindnautsを応援してくださっている皆様に心より感謝申し上げます。今後とも温かいご支援、ご声援をよろしくお願いいたします。

<フェアリング>
 25代フェアリング班班長を務めます関根圭吾と申します。
先日行われた鳥人間コンテストでは、24代の先輩方が素晴らしい成績を残されました。1年間機体の製作に携わった身として、製作した機体が琵琶湖上を飛んでいる光景は、今でも鮮明に覚えています。近年、目覚ましい躍進を続けているWindnautsですが、そのような伝統のあるチームで、責任の伴う役職を務めることに重圧を感じております。
さて、今年のフェアリング班は、25代が3人、26代が4人の合計7人で活動していきます。おそらくフェアリング班史上最大の人数ということもあり、製作面での精度の維持や、作業スペースの不足の問題など不安は尽きませんが、精一杯頑張らせていただく所存です。
最後になりますが、このような素晴らしいチームで活動できることに深く感謝し、皆様のご指導とご協力に心より感謝申し上げます。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

<コックピット>
 25代コックピット班班長のカラム晶です。代を重ねるごとに洗練されてきた技術の継承に加え、さらなる機体の性能向上を目指し、今年はコクピットフレームとCWマウントで新たな挑戦をしていきたいと考えています。
コクピットフレームについては、姿勢測定にリカンベントバイクを使用していきます。リカンベントバイクは従来のWindnautsのコクピットフレームに比べて低い姿勢であるため、設計次第ではフェアリングの前面投影面積を大幅に減らすことが可能です。また、パイロットの腰や膝への負担が少なく、漕ぎやすさも特長です。このため、リカンベントバイクの姿勢を最大限に活かせるよう、従来のフレーム設計の見直しを進めます。
CWマウントについては、ボルトで行っていた翼胴間の接合部の固定をピンに変更することす。このメリットとしてCWマウントの軽量化や翼胴接合の時間短縮、固定時の締め付け管理が容易になることが挙げられます。このCWマウントは今年中に強度試験を行い、実装を目指します。
以上のことを達成できるようさまざまな方からのご指導を賜りながら努力していく所存です。今後ともWindnautsのご支援、ご声援のほどよろしくお願いいたします。

25代コックピット班班長 カラム晶

<操舵>
 この度25代操舵班班長になりました、長尾仁です。
22~24代の先輩方が鳥コンで優勝や学生記録の更新といった素晴らしい成績を収めている中で、25代も先輩方に引けを取らない結果を残せるのかプレッシャーを感じているとともにわくわくとした心持ちです。来年の鳥コンで良い結果を残せるように日々努力していきます。
操舵班としては、Windnautsの信頼性の高いワイヤーリンケージによる操舵機構を引き継ぎながら新しい技術を開拓していくことを目標に一年間取り組んでいきたいと思います。具体的にはワイヤーのテンションの微調整をできる機構の導入や、電装班と連携した操縦桿の舵角を取得する装置実装、スティック操縦桿の研究を行いたいと考えております。
 今年も例年に比べ多くの1年生を迎えることになるので人数を生かした班の運営を行っていきたいと思います。その一方で、人数が多いことによる課題にも直面するかもしれません。この課題と向き合うことで人数増加の傾向のある昨今の運営に役立つ知見を来年以降に残せたらいいなと思います。
 最後になりましたが、これから一年間精一杯頑張っていきますのでWindnautsを応援していただけると幸いです。

<駆動>
 25代駆動班長になりました湯瀬茉莉恵です。2021年、2022年と記録的なフライトを目の前で見たことで、改めてこの部活の一員として活動できていることに誇りを感じています。そしてそれと同時に、これから執行代としてこの部活を進めていくことに対して大きな不安もあります。しかし、今年の駆動班は25代4人、そして8月からは4人の26代が入ってきてくれたため、この8人で精一杯頑張ります。
今年は人数が多く、班員1人1人が1つのパーツにかける時間を増やすことができるため、今まで以上に高精度なパーツを製作したいと思います。また、今年からは軽量化のためカーボンクランクの自作に挑戦します。まずは、来年のTFでの実装を目標とし、こちらにも全力を尽くしたいと思います。
最後に、OB・OGの皆さま、日頃より多大なご支援、ご声援のほどありがとうございます。責任を持って全力で1年間頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

<電装>
 Windnauts 25代 電装班班長の山田竜雅です。
今年は25代と26代のメンバーを合わせて、例年よりも多い8人で活動することになりました。このため、今までにない新しい挑戦をしたいと考えています。具体的には、ピトー管の試作、ホームページの刷新、基板の自作に取り組みたいと思っています。
また、新しいことに挑戦しつつ、先輩方が積み上げてきた成果をさらに改善し、より良い電装を作り上げることを目指しています。特に、アプリの表示、高度計などのセンサー、無線機については改良を重ねていくつもりです。
これからの一年間、全力で頑張りますので、皆様のご支援とご声援を引き続きよろしくお願いいたします。


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24代引退の挨拶
お久しぶりです、元24代広報係の西島です!先日の鳥人間コンテストの放送を終え、我々24代は完全に引退となりました。最後に、部員からの引退の挨拶をいただきましたので、是非ご一読ください!


WindnautsOBの皆様、日頃よりお世話になっております。第46回鳥人間コンテストをもちまして全体代表を退任いたしました、左高匡信と申します。
はじめに、先日の鳥コンならびにその準備期間、また年間を通じて皆様方には多大なるご支援をいただいたことにつきまして、この場を借りて深く感謝申し上げます。準備を円滑に進め、安全に機体を飛ばすことができたのは、ひとえに我々を支えてくださる皆様方のお陰でございます。本当にありがとうございました。

ここからは24代全体の振り返りと代表として個人的な振り返りを書かせていただきます。
24代としては、入学から22代を見て執行代になるまでは23代の背中を見てきました。先輩方は鳥コンで圧倒的な成績を収めてきたことから、24代は「我々も先輩方と同様にビックフライトができる」という思いと「自分の代でしょぼい記録を残したらどうしよう」という思いを抱えながら活動してきました。大きな期待と不安を抱いて活動してきた1年でした。
特に代変わってすぐの夏休みは、製作に必要な物品が届かず、予定していた桁焼き日程が遅れたうえに破壊試験にも失敗しました。その時の焦りは挫折を経験したことが無かった24代にとっては苦しいものでした。その後も桁焼きが軌道に乗り始めたのは11月以降で、これまでの倍の人数入部した25代への引き継ぎなどで様々なことが上手くいかずに四苦八苦していました。
また、コロナ渦で失われたWindnautsの文化をどこまで継承するかを決めた世代でもあります。どの規準を残し、どの規準を残さないのかを意識的にも無意識的にも迫られ、21代以前の先輩方が見たら驚くような「ゆるい部活」になってしまった可能性もあります。
しかし、「ゆるい部活」になったからこそ25・26代は55名と大所帯になりました。人数が多いからこその利点と、作業練度や責任の所在といった問題は表裏一体だと感じます。今後の彼ら・彼女らの動向を見て、規準をゆるめた結果の成否を判断したいと思います。

ここからは代表として個人的な振り返りを行いたいと思います。
代表となって立てた目標は「製作環境を整える」ことです。具体的には資金と製作環境をより良いものにすることを目標としました。その結果5年で3回優勝できるチームの土台を作りたいと考えていました。
ギビングキャンペーンという寄付イベントでは春は入学直後の25代の親御さんの寄付、秋は他大学の鳥人間チームと協力して多くの支援金を獲得しました。この場を借りて感謝申し上げます。今秋にも開催されるのでご協力くださいますようお願いいたします。
昨年から設立された東北大学基金のWindnauts支援募金では、基金校友事業室の職員の方々の協力もあり、昨年度より多くの募金がありました。その繋がりから基金校友事業室の職員の方々と懇意にさせていただき、東北大学全体の同窓会での講演依頼を受けるほどの信頼関係を築くことができました。
これらの寄付は支えてくださる皆様方のおかげで成り立っています。後輩達には皆様方に驚きと感動を与えられるように今後も努力していって欲しいです。
製作環境については、新しい部屋の獲得を目指しましたが、学生支援課には「特別扱いはできない」と伝えられ、新しい部屋は見つけることができませんでした。55人と大所帯になったため、何かしらの対策を見つけることが必要です。
また、広報活動にも積極的に取り組み、取材依頼は実現可能なものは断らずに対応しました。学内広報はもちろん、新聞やテレビにも取り上げられる機会があり、露出度を高めることを目指しました。部の公式X(旧Twitter)の運営方針を変え、これまでと比べて積極的に情報発信するように活動していました。価値のあるSNSアカウントを目指してフォロアー5000人を目標としましたが、思ったよりも伸びませんでした。後輩は人数が多いので、やることがない部員がいたら本気で広報に取り組む部員がいてもいいのではと考えています。

改めまして、支えてくださる皆様方の御協力によって24代は活動することができました。未熟な運営でしたが、完遂できて満足しています。本当にありがとうございました。
最後に、今年の機体をともに製作してきた仲間である24代の名前を載せ、挨拶を締めさせていただきます。




2024年度執行代メンバー

全体代表:左高匡信
全体設計:稲垣翔伍
パイロット:登藤成琉

翼班:北尾政憲、野呂香織(会計)、酒井藍
プロペラ班:山岸巧実、仲田千智
コックピット班:西島光輝、志田遥望
駆動班:稲垣翔伍
フェアリング班:秋田良汰、塚本夕菜、荒木健司
操舵班:城田嶺人、左高匡信
電装班:黒木光

Windnauts24代代表 左高匡信


 ブログをご覧の皆様、お久しぶりです。2024年度の全体設計を担当しておりました、稲垣翔伍と申します。今年の鳥人間コンテストでは、学生記録更新とはならなかったものの、21823.69mを飛行し、優勝することができました。目標の一つであった学生記録更新ができなかったことには、悔しさを感じますが、このメンバーで優勝という結果を得られたことをとても誇らしく思います。
 この一年を振り返ってみると、一昨年、昨年度と2年連続でチーム記録を更新するビッグフライトを目の前で経験し、24代の執行代はかなりの重圧の中はじまりました。絶対に優勝しなければならない、先輩を超えて学生記録を更新したい、プラホの目の前で機体が着水したらどうしようということをずっと考えていました。その上、いざ始まってみると、プリプレグの到着の遅れによるスケジュール調整、破壊試験の失敗、桁焼きでの積層ミスの多発などがあり、製作に関しても憂いが絶えませんでした。しかしながら、OBの方々の献身的なサポートのおかげで、荷重試験やTFでは大きなトラブルが起こること無く通過することができ、鳥コンにおいても無事にフライトすることができました。この場を借りて、OBの方々のご協力に心から感謝申し上げます。
 設計として「颯」について述べさせていただきます。設計コンセプトは、「安定して30kmを飛べる機体」としました。このような設計コンセプトとしたのは、我々の目標が優勝と学生記録更新であり、BHIが出なければ30km飛べば確実に優勝でき、このような機体であれば気候によっては学生記録更新も可能であると考えたからです。したがって、耐候性を上げるため高速化を目指し、機速は7.4m/sとしました。また、我々は中央翼および内翼にDAE21を用いてきましたが、高速化にともなう有害抗力削減のため、FX-76-MP-140を混合し翼弦長を短縮したオリジナル翼型「Hrmy」を使用しました。この翼型の特徴としては、DAE21よりも翼厚が大きいことと、失速特性が優れていることにあります。その他の設計に関しては、これまで用いていたように歴代の設計プログラムを回し、各翼のスパンや取付角を最適化していきました。結果として、機速7.4m/s、パイロット体重58kg、スパンは31.8m、設計出力は219Wという機体に仕上がりました。今年のパイロットは、大出力型のパイロットだったので、220W以下に抑えるようなイメージで設計し、結果として219Wとなったのでそのあたりは良い設計ができたのではないかと自負しております。ELEに関しては、主翼の翼型変更に伴い、容積の見直しを行いました。結論としては、容積は変えなくてよいということになりました。DAE21を用いる際は、ELE容積はもう少し削っても良いのかもしれません。また、RUDに関しては昨年度プラホに擦ってしまったので、下部長をできる限り短縮しました。気候やプッシャーの働きが大きいと思いますが、飛び立った瞬間、特に擦ったような感じも無く、滑らかに飛び立った機体を見てとても安堵しました。
 TFでは、GTFは10回、KTFは2008年以来の6回を行うことができました。パイロットの操縦に関しては、はじめの方は不安感がありましたが、回を重ねるごとに上達が見られ、TFを多く重ねることの重要性を改めて感じました。ここまで多数のTFを行えたのは、かねてより目標としていた早期ロールアウトが達成できたであり、昨年度の23代の方々の動きをみて、それを参考にしたスケジュールの立て方と、各班の頑張りのおかげだと思います。各班のパーリー及びその下で働いてくれた班員の方々には、過密スケジュールとなり、かなり苦労を掛けたとお思います。彼らの頑張りには、感謝しかありません。
 鳥コンでは、予報の段階では2~3m/sほどであり、始めは向かい風ですが、沖島からプラホに向かう際と、プラホから竹生島へ向かう際は弱い追い風となるという最高といっても良いほどの好条件でした。作戦としては、3kmは多景島を目指して直進、予報では湖陸風が見られるため多景島を迂回するのを第一とし、3kmの時点で特に湖陸風の影響を強く感じないようであれば多景島を迂回せず沖島へ行くというような作戦を立てておりました。実際、湖心近くまで出てみると波は穏やかで、それほど湖陸風の影響を感じないようでした。したがって、3kmほど直進後沖島に向かうという2023と同じようなルートをたどる形となりました。飛行中は、高度がかなり不安定で心配が絶えませんでした。何度か高度を上げさせるシーンがありましたが、2022のように地面効果との釣り合いが低めな機体であったと考えるならば、パイロットの体力的にも高度は3mほどで維持し、それ以上には無理に上げないという選択肢を取った方が良かったのかもしれないと思っています。
 また、昨年同様にパイロンがずれておりました。大会側のGPSではずれておりますが、目視では確実にまわっております。パイロンでの旋回は、通信がほぼできない状態での旋回となりました。旋回してもホーンが鳴らず、方向を見失ってもう一度旋回に入りかけ、さらにスパイラルで落ちそうになっているときはここで終わりかと、かなり焦りました。ほんとによく立て直せたなと思います。ノーツの高剛性により獲得した機動力の大きさが垣間見えた瞬間でありました。
その後は、3kmほど飛行して着水となりました。着水の瞬間は、正直実感が沸きませんでした。我々の機体は、プラホ前で旋回し、学生記録を更新するものであり、僕は学生記録更新しか見ておりませんでした。しばらくの間、機体が着水したという事実が受け入れられず、インタビュー等もある程度事前に考えていたことを絞り出すので精一杯でした。岸に帰った後で、メンバーと話して、そこでやっと受け入れられたように思います。胴上げの瞬間は、優勝まで機体を導いてくれた成琉とこれまで機体を製作してくれたノーツのメンバーの人に感謝の気持ちで一杯でした。少し悔いが残る結果でしたが、この1年頑張りが報われたように感じました。
最後に、この一年応援していただいた皆様、改めて感謝申し上げます。皆様の応援が無ければこのような結果は得られなかったと感じています。来年は、OBの立場に回り現役部員を支えていきたいと思います。25代では、今年以上の結果をもたらしてくれると思いますので、これからもWindnautsへのご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

2024年度 全体設計 稲垣翔伍


2024年のパイロットを務めました登藤成琉と申します。先日の鳥人間コンテストでは現役の部員はもちろん、OBOGやそれ以外の皆様の協力のもと優勝することができました。日頃から支えてくださり本当にありがとうございました。
今年度は、鳥人間コンテスト優勝と学生記録の更新という2つの目標を掲げていました。残念ながら学生記録を更新することはできませんでしたが、それでも16チームも参加したなかで一番長く飛んで優勝できたことは、とても誇らしく感じています。

この1年間を振り返って私の活動はほとんど07でエルゴを漕ぐ、ジムで自転車を漕ぐ、青葉山を往復する、でした。パイロットなのでトレーニングをするのは当たり前ですが、パイロットも機体制作に携わるのが例年の慣習だったと思います。それでも24代の仲間たちは作業を私に課すことなく、自分がトレーニングに専念できる環境を与えてくれていました。執行代に変わってから一定の期間は、変に重圧を感じることもなく淡々とトレーニングに励んでいましたが、あるとき自分はトレーニングしかしてない割に成果を出せていないのではないかと、メンタルが病む辛い時期もありました。それでもみんなが支えてくれて、自分も諦めずに最後までやり遂げることができました。もしかしたら自分に言いたいこと、不満があった人もいたのかもしれないけど、気をつかって見守ってくれてありがとう。
3年の春からは機体も完成しテストフライトが始まってようやくパイロットらしい活動が始まりました。集合時間は早いし、まだ眠いなか600wで機体を浮かせるのは体力的にはハードではあったけど、みんなが作った機体を自分の手で操縦して空を飛ぶという時間はとても充実していたし、帰りにコンビニで買い食いして先輩にも後輩にも奢ってもらうのは楽しかったです。飛行に関しても丁寧にOBの方々から教えてもらい、十分な練習ができました。本番も問題ないと言われたことは自信に繋がり、特に心配せずに本番に臨むことができました。部員のみんなと仲を深められたのもこの時期だったと思います。もっと前から、日頃から作業場に顔を出すべきだったなと少し反省もしています。
そして、いよいよ鳥人間コンテスト本番が来ました。東北大学のフライトは土曜日の最後の予定でしたが、日程が押して日曜の朝に変更になり、パイロット的には涼しくて風も穏やかな時間に飛べる非常にありがたい時間でした。プラットホームに立って湖を見てインタビューを受けたときは、今までの自分と仲間たちの頑張りが思い出されて、まだ飛んでないのに少し感動していました。その努力をここで全て出し切りたいという思いが半分、最後の最後だから琵琶湖のフライトを楽しんで終わりたいという思いが半分、そんな感じだったと思います。発進してすぐは、さっきまで周りにいた人がどんどん離れていって、自分一人で飛ぶしかない独特な緊張感と高揚感がありました。コックピット内は、風が入って快適な空間でした。出力も186wくらいで東北大学の機体性能の高さが顕著に現れていたと思います。いくらでも飛べると錯覚してしまうほどでした。少し時間が経ってプラットホーム旋回時くらいになると足が攣ってしまい、今までの練習中に足を攣ったことがなかったので正直凄い焦って漕いでいたのは覚えています。なんでこんなときに、って思ってたけどそれが実力だって今は思います。着水したときは両足とも攣ってああもう無理回せない、みんなごめんって感じでした。あんなにきつい練習もしていたのに出し切れなかったんじゃないかとも思いました。でも、考えてみればこれは凄く贅沢な悩みだと思います。詳しいことは分からないですが、他のチームの機体は東北大学の機体よりも操縦も難しくて出力も高いはずです。自分が別の学校のパイロットとして出ていたらあそこまで飛べてないし、もしかしたら飛べずに終わっていたかもしれません。Windnautsのパイロットだったから最高の飛行機で飛べて、優勝もできたのだと思います。そんな恵まれた環境でパイロットをやらせてくれて本当にありがとう。一年前に岩田先輩が胴上げされているのを見て、自分も来年されたいって密かに思っていて、それを叶えさせてくれてありがとう。何より、ボートで稲垣が、ハーバーでみんなが自分を笑顔で迎えてくれて本当に嬉しかったし、1年間頑張ってきて良かったって強く感じました。

鳥人間コンテストに出場し優勝できたことは私にとって最高の思い出です。この結果は、OBOGをはじめ支援してくださった方々の協力、そして24、25、26代の部員の努力のおかげです。ありがとうございました。自分が先輩方から教わったように、これからは後輩たちを支えていきたいと思います。
24代のみんなと活動できて楽しかったです。入部したての頃は、自分がパイロットに名乗っていいのか、なった後はちゃんと飛べるのか不安に思うこともあったけど、今改めてWindnautsに入って良かったと思います!本当にありがとう!!

24代 パイロット 登藤成琉


OBの皆様,日頃よりお世話になっております.2024年度翼班長の酒井藍です.部活を引退してやる事が全く無くなり,非常に暇な時間を過ごしております.これから今までやっていなかったバイトなどを始めて自分の好きなことに時間を使いたいと思います.
 本題に入りますが,今年度は24代3人,25代5人の8人と過去の2代に比べて非常に多い人数で活動しました.今年度は特に大きなトラブルもなく,辞める人が1人もいなかったため,その点は非常に良かったのではないかと思っています.ついてきてくれた私以外の7人には本当に感謝しかありません.特に私が指示したことに対して的確且つ正確に作業してくれるとともに,私の手が届かないところまで前もって動いてくれていた同期のかおりちゃんと,プランカーとして11月頃から根気よくプランクを作ったり,ほぼ全ての買い出しに行くなど自分の責務を全うしてくれた北尾くんは本当にありがとう.2人がいなければ絶対に作り上げることはできませんでした.なかなか改めて言う機会がないのでこの場を借りて言わせていただきました.
 さて,私事ではありますが私が翼班長になった経緯について話そうと思います.私は初め翼班長という立場にはおらず平社員として活動しておりました.しかし1年の3月の終わり頃,次期翼班長の立場にいた部員が辞めてしまい,その年の翼班長である森さんにやってみるかと言われ,部員が辞めた翌日にその場の流れで決まってしまった事をよく覚えています.その頃の私は翼班長の責任の重大さがあまりわかっておらず,なんとかなるだろうと楽観的でしたが,1つ上の先輩がもうすぐ引退で執行代になる実感が湧いてきてから,自分が作業に関してほぼ無知だという事に気づかされました.辞めた部員に対してはきっとなんとかしてくれると任せっきりだったことに,非常に申し訳なさを感じています.翼データの作り方もわからない状態で執行代になった私でしたが,初めは上手くいかないことばかりでした.接合部を作る際に内径と外径で測る位置を間違えて,新しいウレタン接合部の試験を延期させたり,破壊試験の錘位置を間違えたりなど夏休み中に上手くいったことはほとんどなかったと思います.しかし,夏休みの試作で一通りの間違えをしたためその経験を生かして9月終わりからの本番翼の製作は取り返しのつかないミスは避けることが出来ました.
 24代ではIMの接合部をスチボとベニアのミックスからウレタンに変更し,ガラスクロスが全て削れてしまった際にアセトンで溶ける事が無いようにしました.これは去年の鳥コン本番直前にガラスクロスが全て削れて,アセトンで拭いた際にスチボが溶けて接合部に穴が空いたことがあったため,このようなものを採用しました.採用するにあたって何度も試作を行い,結果本番でもウレタンにすることができて非常にうれしく思います.大きく変更した点は接合部ぐらいで,基本的に他は23代の先輩方が変更したものを引き継いで製作しました.製作していて大きな問題はなかったように思いますが,ブレーシングに関してはTFで飛ばした際に2本ほど固定がとれてしまった事がありました.この原因として①固定するときの力が弱かった②固定をプランク後に行っていたため去年よりも非常に強い力でブレーシングが張られていた,の2つが考えられます.固定がとれないようにするための対策は固定されているブレーシングの端に結び目を作り,接着剤の固定が取れたとしても最悪ブレーシングが抜けないようにすることです.後輩が同じ方法で行う際は必ずこのような対策をしてもらいたいと思いますが,私たちの時は結び目を作る余分なブレーシングが無かったため新たに紐を足して全ての箇所で再固定を行いました.結果TF前に測った時よりも,本番の方が約40g重くなってしまいました.機体製作に関して反省点があったとすればブレーシングだと思うので,後輩にはこの反省を生かして頑張ってもらいたいと思います.ロールアウトに関しては去年と同じようにやれば,GW中にロールアウトできることはわかっていたため,進捗状況をその都度去年と比較しながら作業した結果5/4にロールアウトさせることが出来ました.進捗は強引に私がスケジュールを立てても班員が必ずこなしてくれていたため,このような早期ロールアウトが達成できたと思っています.
 思い返してみると23代の時よりも翼製作に関しては割とトラブルが起こったように思いますが,結果的に優勝という報われる形になって良かったです.そしてほとんどわからない状態から機体を作り上げることができたのはOBの皆様が支援してくださったお陰です.特に23代OB翼班長の森さんには感謝してもしきれないほどの,多大なるご支援をいただきました.私が翼データの作り方もわかっていない状況で執行代になってから本当に多くの事を教わり,そして多くの失敗をしてきましたが,その度にミスを元に戻すための打開策を提案してくださって本当に精神的な支えとなっていました.指示したことに文句を言わずきちんとこなしてくれていた後輩たち,そしてプラホに上がる直前までずっと支えてくださった翼OBの方々,1年間執行代としてやってきて24代翼班は非常に恵まれていた代だったと思います.
 これから執行代となる25代翼班はまだ不安なことが沢山あると思いますが,作業に対してなぜという疑問を持つことができていたり,鳥コンの最後まで熱中症で倒れることなく作業できていたりと自分で考える力や忍耐力が備わっているなと感じる場面が多かったので心配はしていません.ただ少しでも不安な事があれば遠慮なく頼ってください.不安だったが相談しなかったことが意外と致命的なミスだったりします.頼るのは悪いことでは無いです.24代よりももっと軽く,そして精度の良い翼が作れるよう応援しています.頑張ってください.

2024年度 翼班長 酒井藍


日頃よりお世話になっております。24代プロペラ班班長を務めました仲田千智です。先日の鳥人間コンテストでは、たくさんのご支援、ご声援ありがとうございました。1年間の努力が優勝という結果で報われ、とてもうれしく思います。
今年度のプロペラ班では、代替わり後の8月から11月までカーボン製プロペラの試作に取り組みました。合計で4本のプロペラを積層・形成し、10月半ばに回転試験を成功させることができました。本来であれば、ここから表面処理やペラチップの形成などまで行い、完成させてTFで試用したかったのですが、本番用のバルサ製プロペラの制作に取り掛からなければならなかったため、24代での試作はここまでとしました。現在すでに、25代がカーボン製プロペラの試作を引き継いで進めてくれています。25代で製作方法を確立し、近いうちに大会本番で見られるのではと密かに期待しております。
 12月からはバルサ製のプロペラ制作を開始し、5月のTF開始までにTPと本番用合わせて4本製作しました。班員の頑張りにより例年に比べても早くロールアウトすることができました。また、制作精度の観点からみても、満足いくようなきれいなプロペラに仕上げることができました。これもすべて多くの場面で支えてくださった先輩方、ついてきてくれた後輩たちのおかげです。本当にありがとうございました。来年度以降もこれまでの伝統を引き継ぎながら、そこに独自のアイディアを加えて、新たな歴史を作っていってほしいです。
 最後になりますが、今年度もたくさんのご支援本当にありがとうございました。来年度以降も引き続き活動を見守っていただけると幸いです。よろしくお願いいたします。

Windnauts24代プロペラ班班長 仲田千智


24代フェアリング班パートリーダーを務めました、塚本夕菜です。
2024年度のフェアリングは、24代3人と25代3人で製作しました。昨年の4人体制から6人体制になりましたが、班作業に偏りがないようにシフトを組むことで、一人当たりの負担を減らしつつも作業に必要な技術継承を十分できたかなと思います。
さて、今年の班活動について報告させていただきます。まず、今年のフェアリングの大きな変更点は、設計時に決定する断面を翼型から数式を用いた曲線に変更したことです。これにより、前方投影面積及び表面積の大幅な削減を実現しました。使用する数式は山名正夫「飛行機設計論」495〜497ページ記載の「嶋本の機体表面整形法」を参考にし、設計時に翼型使用時(TF用フェアリング)の性能と比べても遜色ない、あるいはそれ以上の性能を発揮することをCFDの解析より確認しました。換気面では去年、一昨年の機体のインテークを参考にし、例年より比較的大きくインテークを開け、パイロットギリギリまでダクトを近づけたところ、風絶ちぬであったようで、これからのF設計への置き土産が出来たかなと思います(By フェアリング班設計)。
また、今年はサブパーツのほとんどをNCで製作しました。23代から創造工学センターにある3次元NC加工機(MDX-500)を用いた小さなパーツの試作がなされ、24代ではウィングレットや尾翼チップを除いたほとんどのサブパーツを、NCを利用して製作しました。NCの高さ制限による必然のパーツ分割と、加工済み発泡ブロックからパーツ本体を綺麗な状態で取り出す難しさ、さらにパーツ片同士の接合面を平に相貫する難しさなど、NCを本格導入することでたくさんの課題が浮上しました。しかしそれ以上に、本番1~2ヶ月前の忙しい時期の班作業時間を短縮し、精度も良く、予備まで準備する余裕ができたので、NCを利用して良かったと思います。
さらに、東京都立産業技術高等専門学校TeamЯTRの方に教えていただき、窓をキャノピー方式で製作することに挑戦しました。試行錯誤を繰り返して合計1ヶ月程度費やしたキャノピー製作ですが、結局、窓の大きさは本取り付けをすると設計から多少の誤差が生じてしまうこと、石膏加工が想像以上に難しく高い表面精度を出せなかったことから、本番では用いずに従来の方法で窓を製作しました。しかしながら、フェアリング班としてさらに良い機体を作ろうと新しい試みをしたという事実が、何よりも良かったと思います。
最後になりますが、同班の最後まで一緒に走り続けてくれた同期とついてきてくれた後輩には感謝しかありません。楽しい時間をありがとうございました。

24代フェアリング班パートリーダー 塚本夕菜


OB・OG の皆様、お世話になっております。24 代コクピ班パートリーダーを務めさせていただきました志田遙望です。執行代を終えた心境として、まずは無事に機体を琵琶湖で
飛ばすことができたことへの安心感があります。この部活の特性上、チーム全員の努力が一つのものに結集しているため、これほど責任感、不安を抱えた活動はこれまで生きてきて初
めてでした。そんな中頼りになったのはやはり OB の皆様からのアドバイスでした。「ノーツの強さの秘訣は引き継ぎにある」という言葉を強く実感した一年でした。
さて、24 代のコックピット班は、「基本的なことを丁寧にこなす」という理念の下活動してきました。代替わり直後は、CWM の試作などの新パーツの考案を予定していましたが、パーリーとしてのスケジューリング能力の無さから、全体作業や他の班作業に追われるようになってしまい、結局実現できませんでした。そんな状況の中、何を目標として活動していくかを考えたとき、丁寧で精度の出た機体作りを徹底することもチームに貢献できることの一つなのではないかと考え、ほとんどの作業内容は去年を踏襲しつつ、厳しいチェック基準の下機体製作を行なってまいりました。コックピット班の作業は基本的に相貫、クロス巻きないしはよしもと補強の繰り返しですが、個人的にはこれらのメイン作業を妥協なくこなすことができたと感じております。加えて、今年は昨年実施できなかった大リングのバルサ材への変更と電装マウントの作成を行なうことが出来ました。大リングの素材変更は 22 代の頃から構想があり、その構想内ではバルサ材 2.5 ミリを1 ミリカーボンで挟んだバルササンドプレートを素材にして主桁穴周り部を軽量化するという方針でしたが、実際はバルサ材を 1.5 ミリにした3.5 ミリの大リングを作成し、荷重試験を実施して強度を確かめた上で本番で使用しました。荷重試験は、7 段脚立間に大リングを相貫した桁を固定し、大リングボルト穴周りにブランコのような機構を作り、想定荷重の 1.5 倍以上荷重がかかるよう部員を乗せるという流れで行ないました。電装マウントに関しては、本番の電装機器取り付けの時間短縮、機器取り付け機構の軽量化を狙って作成しました。構造を考える際は、22 代の電装マウントを参考にしました。ただ、22 代は前斜めではないマウントを採用していたため、GoPro 取り付け部の生える方向が地面から上空側でした。一方、前斜めからはやすとなると、その逆方向にする必要があるため、GoPro の荷重を支える力が反作用分減ることを考えて 22 代のときよりもアタッチメントと桁の間の補強を強くしました。また、伸ばす桁の長さは、サイコンが桁にくくりつけられるくらいの長さを確保しました。これにより、実際にすべての機器を取り付けてみたところ、GoPro マウントを中心にして機器が密に配置され、パイロットの視界を占める面積を小さくできたのではないかと思っています。GoPro マウントの重量については、昨年GoPro を取り付けるのに読売が用意したアタッチメントと比較して、パテクロス抜きで 90グラムほど軽くすることができました。パテクロス補強は念のため行ないましたが、今年の作り方ならエポ固定のみでも耐えたのではないかとも今となって感じています。他チームでは、発泡スチロール製のマウントを使用していた所もあったため、使用する素材をより軽いものにし、早い時期から TP をつくってみるのもよいかもしれません。最後に、活動を通して支えてくださった OB の方々、特に、コクピ班の活動を助言などを通して支えてくださった 22、23 代のコックピット班 OB の皆様、本当にありがとうございました。

24 代コックピット班パートリーダー 志田 遙望


 ブログをご覧の皆様、Windnauts24代駆動班長を務めさせていただきました。稲垣翔伍と申します。初めに、この一年間、ご支援ご声援ありがとうございました。また、製作にご協力いただいた23代の先輩方と25代の後輩たちには私の不手際のせいでかなりの負担を掛けることになってしまいました。この場を借りて謝罪申し上げます。
 今年の駆動班は、私が全体設計と駆動班長を務める形となりました。初めは、特に問題なく可能だろうと安直に考えておりました。駆動班の計画も立てたところ、順調にいけば3月には悠々とロールアウトになる予定でした。しかし、結果的には初めのTFにはいくつかのパーツが間に合わず、予備パーツに関しては直前まで作り続けることになりました。現役生の手だけでは間に合わず、23代の方々の手を煩わせることになってしましました。予定に関して、去年の反省を生かせなかったのは私の実力不足であったと痛感しております。今年の成果としては、昨年まとめていただいた製作手順書をもとに製作を行い、精度を担保した上で製作時間を短縮することを目指しました。特に、ペラマウントの製作手順の見直しはかなりの製作手順の短縮につながりました。また、キャップや下出力、上入力に見られる13°の作り方についても治具を使用せず、コンプルデックスという器具をしようすることで、より精度が高く、製作時間を短縮することにつながりました。このような短縮につなげられたのは、これまでの先輩方が製作手順を記録していただき、23代の方々が全てのパーツの細かな製作方法を復活させていただいたおかげです。昨年度先輩方も述べられておりましたが、作業計画を細かく立てることと引き継ぎ資料の重要性は身に染みてわかりました。作業計画については、遅れが生じた場合はすぐにスケジュールを立て直し、引き継ぎ資料は常に最新版に保つことはこれからの駆動班員に言い伝えていきたいと思います。
 回転試験やTFでは、異音や駆動トラブルが目立ちました。異音に関しては、シムリングの調整でかなりの低減が図られるように思いました。駆動トラブルに関しては、キーの入れミスや入れ忘れが多発したため、キーに関しては入れたらダブルチェック、さらに写真も撮って残すことにして対策を講じておりました。TFが駆動トラブルで中断または、撤収となったときは本当に申し訳なかったです。来年は同様のトラブルが起こらないことを祈っております。
 鳥コンでは、調整したはずのシムリングにずれが生じており、鳥コン会場で調整し直すこととなってしまい、本番においても他班に迷惑を掛けることとなってしまいました。私はボートに乗っていたのでプラホ上での対応は、23代の先輩と25代に任せることとなったので、信じるしかなかったですが、特に問題なく飛んだときはとても安心しました。結果として、優勝という結果が得られたことはとてもうれしかったです。
 最後になりますが、改めてこの一年応援いただいた皆様、本当にありごとうございます。このような結果は、皆様のご支援、ご協力がなければ得られなかったものだと感じております。来年以降のご支援のほども何卒、よろしくお願いいたします。

24代 駆動班班長 稲垣翔伍


OBの皆様お世話になっております. 24代操舵班パートリーダーの城田嶺人です. まず, OBの皆様には今年度の機体製作への多大なる協力をいただいたことに感謝申し上げます. また, 一年間私と共に製作に関わってくれた操舵班員については, 多くの迷惑をかけてしまったことをここでお詫び申し上げます.
さて, 今年の機体製作について書きたいと思います. 今年は, 23代の先輩が19代以来の新規製作のお手本を見せていただき, 久しぶりに全ての作業を見た執行代による製作になりました. そこで, 代替わり直後には去年よりも早いロールアウトと, 新技術への挑戦を掲げていました. しかし, いざ製作に取りかかると予想外にトラブルが多く発生し, なかなか思うようにいきませんでした. 特に操縦桿については, 今年は軽量化を目的に自作桁での製作に戻そうとしました. これが大きな遅れの原因となりました. 自作桁ならではの強度や加工性, 製作誤差により何度も失敗を繰り返し, 多くの時間を費やしました. 操縦桿以外にも多くの失敗を起こし, 昨年順調にロールアウトしたのは吉田先輩の見えないところでの頑張りによるものだったと痛感させられました. 結局去年比1日早い尾翼調整となりました. ほとんど誤差ですね. 尾翼調整以降も何かと不安の残る操縦系統となってしまい後輩にはあまりよいお手本を見せられず申し訳なく思います.
鳥コン本番においては, 組立て中に尾翼が動かないという事態がありましたが, 落ち着いて対処することができました. 恥ずかしながら, これまで多くのトラブルを対処した成果です. プラットホームから発進していく機体の尾翼が順調に動いているのを見てようやく肩の荷が下りました.
今年一年間を通して, 私の楽観的な性格による遅れや失敗が多発してしまい多くの心配をおかけしました. しかしながら私たちの失敗まみれの一年間にも大きな成果があります. それは, 昨年よりも50g軽い操縦桿を作れたことです.
最後になりますが, 重ねて OB の皆様の支援に感謝申し上げます. 本当にありがとうございました.

24代操舵班パートリーダー城田嶺人


電装班は3年生が一人ということで自分がやりたいことを好きなだけ,精一杯楽しみながら引退まで活動できました.気力と体力が残っているうちに,夜通しの作業やTFの早朝作業など,この部活に参加しなければ経験できないことが多くあり,どれも貴重な時間だったと感じています.
我々が最後まで活動できたことは,様々な形で応援していただいた皆様のおかげです.
既に来年度の機体製作が始まり,次の世代の部員が作業に明け暮れていると思われます.引き続きWindnautsの応援をしていただけると幸いです.

24代 電装班黒木 光
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スリーエム仙台市科学館で機体搭乗体験会を開催しました!
こんばんは。暑さも徐々にやわらぎ過ごしやすい季節になってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、弊部は昨日9月15日、スリーエム仙台市科学館にて、イベントを開催させていただきました。予想を超える大盛況を収めまして、部員一同歓喜しております。
今回のイベントの目玉は、「鳥人間コンテスト2024人力プロペラ機部門優勝機『颯』の搭乗体験」でした。その他にも、部品紹介や講演、パイロットのトレーニング体験などを行いました。

本記事では、写真とともに今回のイベントを振り返ります!

朝、搬出を行いました。搬出は約2か月前の鳥人間コンテストぶりであり、少々緊張していましたが無事完了しました。朝早くから運搬してくださった仙台立和運輸様に深く感謝申し上げます。


スリーエム仙台市科学館に到着! 準備を進めました。



いよいよ開幕! 大盛況! お子様連れの方も大勢いらっしゃいました!



部品展示の様子です。まずは翼、プロペラ、フェアリング!
写真の翼(MW)は2014年の機体「Rache」のレプリカです。プロペラからは、鳥人間コンテスト2023で学生記録更新を達成した機体「聯」のプロペラ(写真向かって右前)、プロペラ制作時に用いられる角度調整台(写真向かって左前)、一部を切開したプロペラ(写真向かって右奥)、近年試作および改良を続けているカーボンペラ(写真向かって左奥)の4つを展示しました。フェアリングは、昨年度5月から7月にかけて行った飛行試験で使用したものです!



続いて、コクピット、駆動、操舵、電装!
コックピット班は代々、中央翼のフレームも担当しており、Windnautsの伝統ともいえる初期上反を製作しています。そんな初期上反の様子がわかりやすい中央翼の試作品を展示しました。駆動では、ギアの回転方向を変えるパーツ(通称ギアボ)を展示しました。3大会連続で機体に搭載されたため、総飛行距離はなんと100kmを超えています! 操舵では、操縦桿を展示しました。鳥人間コンテスト2023の機体「聯」でパイロットが実際に握っていたものです! 電装では風速計や舵角計、パイロットが飛行時に見るスマホ画面を展示! 3Dプリンターで自作した風速計は、約2か月前の鳥人間コンテスト2024で機体に搭載されていたものです! 



25代パイロットによるパイロットトレーニング講座もありました!



今回のイベントの目玉、コックピット搭乗体験!



先日の鳥人間コンテスト2024での弊部の機体「颯」の全体設計である稲垣さんも参加しました! 



このイベントを通して私たちの活動に少しでも興味を持っていただけましたら幸いです! 今回のイベントには大学生未満の方も多くいらっしゃいましたが、本イベントを通じて人力飛行機に興味を持ち、将来Windnautsで活動する方が現れますことを部員一同御祈念しております。

最後になりますが、今回のイベントに足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございました!

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Boeing社への成果報告会について
お久しぶりです。23代全体設計の小川です。この度、Boeing Japan東京本社にて開催されましたBoeing成果報告会に、Windnautsを代表し、私と23代全体代表の川人が参加いたしました。報告会では、主に1年間の活動についてプレゼンをしました。プレゼン中には、Shaffer社長を始めとする社員の方々からも様々な質問を頂き、活発な議論をすることもできました。プレゼンに使いました資料を添付しておりますので、是非こちらからご覧ください。
最後に、WindnautsではBoeing Japanよりご支援を頂いており、今年もプリプレグロールや発泡スチロールの購入費に充てさせていただきました。重ねて感謝申し上げます。

https://drive.google.com/file/d/1VD8qem7Sl-hV8hyaCHSZVsFwt76JjKzd/view?usp=drivesdk


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